先日足を運んだ
坂倉準三展の第2部としての展覧会を見に、
パナソニック電工汐留ミュージアムに行ってきました。
これは、坂倉準三の「住宅、家具、デザイン」に焦点をあてたもので、
鎌倉での作品よりも、より身近な印象を持てる作品が多く展示されていました。
特に住宅は、羨望のまなざしで食い入るように見てしまうような作品が多く…
今から何十年も前に、こんなに素敵な空間を創造していたなんて。
コルビジュエから受け継いだモダニズムの理論は、
時が経った今の時代にも新鮮に映ります。
こんな素敵な住まいに住めること、あるかな、ないかな…ないかぁ。
今のマンション暮らしも、とても快適だけれど、
自分の理想をひとつひとつ反映させた理想の住まいに住めることができたら…
自分の生涯の中で、小さくてもいいから、そんな思いを込めた住まいに住む夢、
持ち続けていっちゃおうかなと、思ってしまいました。
背景にある時代の流れと、建築って、とても密接で、
昭和のあの時代の中にあったからこそ、
存在しえた、っていうのはあるのと思うのですが、
これからの時代に作られる建築が、
あんまりうすっぺらかったら、それは寂しいことのように思います。
高層ばかりではなく、地に根付いた存在感のある建築は、
これからの時代には生まれてこないのかな。
人が生きていく住まいは、やっぱり地に根付いているのがいいな、なんて、
思いを新たにした展覧会でした。