鎌倉にある神奈川県立近代美術館に行ってきました。
今開催されているのは、
「
建築と暮らしの手作りモダンーアントニン&ノエミ・レーモンド」展。
レーモンドは、帝国ホテルの建設の為にフランク・ロイド・ライトと一緒に来日し、
それから40年以上の間、日本に滞在し、いくつもの作品を残しました。
その後、レーモンドの事務所に籍を置いた前川國男や
吉村順三などにも多大な影響を残した建築家です。
日本の近代建築の系譜の中には必ず登場する人物としてずっと興味をもっていて、
本を読んだり、軽井沢にあるレーモンド建築の「夏の家」に行ったことがありますが、
こういう回顧展は初めてかもしれません。
コルビュジェの影響を受けたと見られる、コンクリートを使った建築が見られる時期があったり、
ライトの影響を受けたと見られる様式が見られる時期があったりしながら、
企業のビルや、学校、大使館、公邸などの大きな建築も手がけましたが、
作品の多くに、個人の邸宅が多く見られるのも、特徴的だと思いました。
実際にその空間に身を置いてみた
実体験から来る印象だとは思うのですが、
私にとっては「夏の家」に見られるような、
木の素材とモダン建築の融合、みたいな形が、
レーモンド建築の中でも好きだなぁと思えます。
広縁でつながる、部屋の内部と
解放された外の空間とのバランスが絶妙で。
「いつかはこんな家に住みたい」願望を叶える為の、
1つのお手本となるような家だなぁ。
大きなパネルにもなっていた、このアントニン夫妻がテラスで向かい合って座っている様子。
とても素敵です。