今年の誕生日も家族や友達からお祝いメッセージをたくさんもらい、
とても幸せな気持ちになれました。
中学時代の友人、高校時代の友人、大学時代の友人、
会社の同僚、弟、そして、会社を早退してお祝いをしてくれた夫。
私に内緒で、私が前から気になっていたホテルの宿泊予約をしていてくれました。
35歳という年齢的なことも、新しい命がおなかにいるというこの状況も、
みんなが今日を「ちょっと特別な誕生日」として、祝ってくれるのが嬉しかった。
母からは茨木のりこさんの詩集と共に添えられた手紙が届き、
読みながら、ポロポロと涙が落ちてきて、困った…
母にとって、私が母親になるというこの事態は、
とても感慨深いものなんだなぁって、分かってはいたけれど、
手紙にしたためられた思いは、ずしーんと胸の奥に響くものがありました。
母は昔から、「へその緒が切れた瞬間から別の人格なんだから」と、
子どもを自分の付属品のように扱うことを嫌う人でした。
私や弟を、ものすごく小さい時から、1人の人格として扱ってくれました。
「家族は一番小さな社会集団なんだから」ということも、よく言っていました。
だからルールはあるし、お互い、尊重もしなくちゃいけないと。
でも母は、「そんな偉そうなこと、言っていたけれど、へその緒を切れなかったのは
自分のほうかもしれない」と手紙の中で言っていました。
私が母親になることで、やっと親同士、対等になれるね、ならなくちゃね、と、
「やっとへその緒が切れる」と結ばれた手紙を、私はまだ咀嚼しきれていないかも。
実際、自分で子どもを胸に抱いて、何かを実感するまでは、
この母の思いを、全部受け止めることはできないんだろうなぁ。
胸が痛くなるくらい、胸がいっぱいになった、深い、深い、35回目の誕生日でした。
5歳の誕生日に両親からもらったバースデーカード。
ずっと手元に持っている大切なもの。